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1短編 完結 R15お気に入り : 8 24h.ポイント : 7
一地方都市である双竜町の女子校に通う佐藤姫子は、銀髪に菫色の瞳の超絶美少女である。
だが、ファンタジーの美麗挿絵風なのは容姿だけで、中身はいたって平凡なカラオケ好きの女子高生に他ならなかった。
しかし誰が知るだろう。姫子の本当の名はフェトナで、十数年前、動乱の起きた故国から乳母に抱かれて銀色飛竜の背に乗り、許嫁のカーディル王子と共にこの異界に逃れてきたということを。
幼い頃に別れたきりの父母の顔も、故国の言葉も文字もすっかり忘れ果てた姫子は顔だけファンタジーと呼ばれ、今日も場末のカラオケの個室でひっそりマイクを握るのだった。
そんな爛れきった(?)平和を享受していた姫子の元に、故国の急使が先に戻っていた許嫁からの手紙を運んできた。
戦が終わったので、故国に戻って来いというのだ。
それは、異界の慣れ親しんだ日常を捨て、故国に戻って妃になれ、ということだった。
いまさら!? 姫子は困惑した。迎えに来るあてもない十数年の長きにわたる異界での日々を、次期王妃としての矜持を持って過ごせというのは無茶な話である。彼女は当時五歳だった。
しかも隣家の幼馴染、村山智志を連れてこいとも書いてあった。
敵の多いカーディル王子は、異界での幼馴染である智志を側近のひとりに加えたいらしい。
故国において、王者の命令には絶対服従である。
いかに次期王妃のフェトナとて、断ることはできない。
しかし、幼い頃はよく三人で遊んだとはいえ、別々の高校に入ってからはとんと疎遠になっている智志を、故国へヘッドハンティングなどできるだろうか。
ましてや、家人や教師以外の男性と殆ど喋ったこともないというのに!
※第18回恋愛小説大賞(2025/2)終了しました。ご愛顧ありがとうございました。(-人-)
※次回の恋愛小説大賞用(2026/2)に後日談(2万字:康代Side)を書きました。来年、後ろに続けて更新する予定なので、お気に召して頂けましたらまた宜しくお願い致します。(-人-)
※作風が古いです。長タイトルから連想される昨今の流行りとは異なる展開であることを先にお詫び申し上げます。m(_ _)m
※本作品は習作です。一見すると長編の序章か前日譚のようですが、違いますのでご注意下さい。
※R15指定に従い、残虐表現や性的な仄めかしがある話には*を付けてあります。宜しくご検討ください。
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旧題『双竜町の寒空に飛龍の長鳴きが聞こえる~金の飛龍には王子様、銀の飛龍にはお姫様~』40枚(16000字)2006/2 PNイマダ名義
※某小説投稿サイトにUPした短編を、公募用に105枚(42,000字強)に改稿したものです。文字数 46,555 | 最終更新日 2025.2.14 | 登録日 2025.1.22
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